サブスクリプションの導入は、YouTuberの積極支援に効果大
YouTubeに有料サブスクリプションが導入されるという報道があった。
簡単に言えば、購読するチャンネルに対して毎月一定額お金を払えば動画に出る広告を消すよという、そういう仕組みだ。この制度自体は2013年頃から一部のチャンネルで試験的に実施されており、詳しい人は知っていただろう。
YouTuberの声から生まれたサブスクリプション
なぜか今回の報道に対して、「YouTuberは終わったwww」的なコメントがいくつもあり驚いてしまったが、この仕組みはむしろYouTuberを支援しようという意味合いが強い。実際、この仕組み自体がYouTubeのチャンネル保有者の声から生まれた。
サブスクリプション制の有料サービスはこうしたチャンネルパートナーからの強い要望を受けて立ち上げたという。(via YouTube、課金制の有料チャンネルを試験的にスタート 月額1ドルから )
現状、大半のYouTuberは自分のYouTubeアカウントにAdsenseアカウントを紐づけ、Adsenseから動画に配信される広告がクリックされることにより収益を得ている。企業とのタイアップで収益を得ている人もいるようだが、まだまだ数は多くない。
好きと支援のジレンマ
そんなYouTuberの収益の大半を占める「広告のクリック」という行為。あなたは普段、どういった気持ちで広告をクリックするだろうか?私は、流れてきた広告が自分の関心と合致したものだった場合は頻繁にクリックしている。それ以外だと、誤クリック。下からびよーんと出てくる広告があるが、あれを消すために「×」を押す時に間違って広告をクリックしてしまうことが多々ある。
だが、積極的にYouTuberを支援したいという気持ちから広告をクリックするということはまずない。というか、一度もそのようなことはしたことがない。なぜか?
理由は単純で、広告をクリックした時点で、動画の視聴が一時的にさえぎられてしまうからだ。だが、そうするとYouTuberには収益が入らない。これが「好きと支援のジレンマ」であり、好きなYouTuberだからこそ、何かしら支援をしたいが、好きだからこそ、広告のクリックで視聴を中断したくないのだ。
ウィン・ウィン
こうしたジレンマの解消に、有料サブスクリプションは効果を発揮する。すなわち、視聴者は広告に邪魔されずに動画を見ることができ、かつ、お気に入りのYouTuberを支援することが出来る。YouTuberは、サブスクリプションにより毎月の収益を安定化させることができ、より質の高い動画の作成などに力を入れることが出来る。そう、YouTuberにとっても視聴者にとっても、ウィンウィンなのだ。
惣一郎はどう動く?
さて、この仕組みが導入されたら、私はどうするか?現時点では、私のチャンネルには登録者があまりいないので、有料チャンネルとして運用をしても全く人が来ないだろう。なので、私は有料チャンネルを作る予定がない。作るとすれば、登録者が50万人くらいになり、それなりに有名なYouTuberになってからだ。
こういう言い方は夢がないかもしれないが、今回の仕組みはある程度コンテンツの質が安定している人や、すでに有名な人や企業でなければ意味がない。また、毎月一定額お金をとる以上、月に一本しか動画を投稿しないとか、無料チャンネルと殆ど内容が変わらないとかでは通用しない。この仕組みが提供しているプレミアは、あくまで「広告に邪魔されずに視聴できる」というユーザビリティのみで、それ以上の何かはYouTuber自身が提供するしかないのだ。
現時点で、私にはそういったプレミアが提供できる自信がない。