ウェブの記事ばかり読んでいると馬鹿になる

 

ウェブの記事ばかり読んでいると馬鹿になるんじゃないかという気がしてならない。ウェブ上に書かれている文章の内容が薄いとか、物足りないとか、そういう意味ではなくて、膨大な情報の中からどれを読むかという選択眼が、ウェブに浸りすぎるとどんどん落ちていくという意味で。

 

先日本屋で雑誌を立ち読みした。パラパラめくっていって、「ああー色々丁寧に書いてるなー」と思ったのだが、そのなかから何を選んで読めばよいか、分からない自分がいた。だって、記事の上にツイート数とか、いいね数とか、表示されていないから。あと、有名人の「これは読むべき」的なコメントも見当たらないから。

思えばGoogleで検索する時も、chromeのはてぶ拡張機能を入れているせいか、検索結果に出てきた記事がどの程度「ブクマ」されているか分かってしまう。○○userという形で。だから、無意識のうちに、ブクマされていない記事はスルーして、たくさんブクマされている記事ばかり読んでいた。それが、「読む価値のある記事」だと信じて。

そうして、「読む価値のある記事」がたくさん後で読むサービスのなかに突っ込まれていったが、それらの大多数は後で読まれない。せいぜい、IFTTTの動作テストとして、「お気に入り」がつけられた後に「Evernote」に送信されるだけだ。

ネットには確かに面白いコンテンツがたくさん転がっている。だが、それらはあまりに声が大きくなりすぎたし、シェアされ過ぎたし、テンプレ化され過ぎた。それらを共有する人たちの中に、面白い人は殆どいなくなってしまった。

もう、雑誌はほとんど読まれなくなった。だが、dマガジンは好調とのことだ。価格や電子という形態など、人気の理由はいろいろある。そして、dマガジンには皮肉なことに、「dマガジンおすすめ記事」という簡易キュレーション的な仕組みがあり、読むべき記事が一目でわかるようになっている。

雑誌を売るヒントはここにある。紙では、シェアされた数が分からないから、読むべき記事が分からない。だから、「この雑誌の、この記事を読むべき」と、誰かがキュレーションする必要がある。web記事が勝ち、紙の雑誌が負けているのだとしたら、勝敗を分けたものはコンテンツの質ではなく、仕組みの違いである。

これは逆張りだが、今後物を見る目を鍛えたいと思い立ったなら、web記事ばっか読んではいけない。本屋に行き、紙の雑誌を立ち読みして、隅っこの小さなコラムから「これは面白い」と思う記事を見つけ出し、人に薦めて納得させられるような、そんな力が役に立つ。たぶん。

 

この記事の感想を教えてください。
  • 好き (0)
  • なるほど (0)
  • もう少し掘り下げた記事を読みたい (0)

感想待っています。コメントしてね